高血圧と腎臓病の意外な関係

高血圧は腎臓病とは全く別の病気と思いがちですが、実は切っても切れない深い関係にあることはご存知ですか?体の中で大切な働きをしている腎臓と血圧について理解していきましょう。

腎臓の働きと血圧

体内の老廃物は、血液によって腎臓に運ばれ、腎臓の中にある糸球体でろ過され、尿がつくられ体外に排出されます。この一連の腎臓のろ過機能は、糸球体にかかる圧力によって調節されています。その圧力が血圧のことです。腎臓病になると、糸球体の働きが悪くなり、余分な塩分と水分の排泄ができなくなります。そのため、血液量を増加し圧力をかけて何とかろ過しようとするために高血圧になるのです。さらに、高血圧が続けば当然、腎臓への負担が増え、ますます腎臓病の悪化を招きます。
もともと腎臓病がない場合でも、長く高血圧の状態が続くと、糸球体が動脈硬化(糸球体硬化)を起こし、腎臓のろ過機能が低下します。

体内の水分と塩分のバランス

私たちの体は60%が水分でできています。その水分は主としてナトリウム(塩分)の量によって決まっています。腎臓の働きが正常であれば、塩分を多くとっても尿として排出されるので体の水分は一定に保たれますが、腎臓病になると、塩分と水分の排出がうまくできなくなるため、塩分をたくさん摂ると体の中に水分が溜まって、むくみが症状として現れます。そして血液量も増えるため、高血圧になります。

ホルモンの調整

腎臓から分泌されるレニンは、アンジオテンシンⅡという血圧上昇作用をもつホルモンをつくるのに欠かせない物質です。そして血圧を調整し一定に保つ働きをしています。しかし、腎臓病になると、この血圧を調節する能力が低下するため高血圧になる傾向が知られています。

まとめ

腎臓病と高血圧の関係はお分りなったでしょうか?高血圧になれば腎臓への負担が増え、さらに腎臓病が悪化するといった悪循環になります。腎臓の働きを守るためにも血圧のコントロールは大切です。